一方通行な日々

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TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには

通称『鉄拳の破壊神(ボーンクラッシャー)』と呼ばれる空手家『星崎愛之助』は見事『全日本大学空手選手権』で優勝を果たす。

しかし、星崎は優勝しても浮かない表情だった。

それは長年競い合ってきた『夢丘 照』が今年はいなかったということ。

夢丘とは数え切れないほど戦い、何度も負け、何度も勝った。

勝敗の数なんてもう覚えていない。

ただ言えることは一つだけ、手を抜けば絶対に負けた。

だから常に本気で戦い、気付けば星崎たち2人に敵うものはいなかった。

夢丘の存在が星崎を駆り立て目標そのものだったのが、その夢丘が今回は大会に出場していなかったのだ。

星崎にとって夢丘がいない大会は優勝をしたとしても虚しさしか残らなかったのである。

優勝した帰り道、星崎は夢丘の家を尋ねる。

しかし、久しぶりに見た夢丘は武闘家として姿はなくただのアイドルオタクへと片鱗してしまっていた・・・。

『なんで、そんな姿に・・・』

とショックのあまり聞くと

『あの男と戦えば分かるさお前も。あの男からすれば俺やお前の積み上げた努力なんかなんの意味もない』

そう、彼はある男に完膚なきまでに叩きのめされ武闘家としてのプライドをズタズタにされてしまったのである。

星崎は夢丘をそこまでにした男が気になり、情報を聞き会いに行くこと。

夢丘に場所を聞き、その場所に向かうがその男は至って普通で弱そうな男だったことに星崎は衝撃を受ける。

しかし、この男こそが夢丘を完膚なきまでに叩きのめした張本人なのである。

この男と星崎の戦いが今ここに始まる!

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